私が心に負った傷に、真摯に向かい合ってくれる人がここにも。



自宅のベッドの上でお互い向き合うように座り、私は全身で真ちゃんからのキスを受け止めていた。



唇を離すと、潤んだ瞳で彼を見つめる。



「おいで」



少し微笑んだ真ちゃんは私のおでこにキスを落とすと、体勢を変え、バックハグの形をとった。



肩にかかった私の髪を綺麗に背中へと流し、露わになった首筋にそっとキスを落とす。



ビクッと反応した私をみて耳元で問う。



「怖い?」



私の脳内で再生されたのは、ある一つの出来事だ。



「大丈夫だよ。僕は抑えつけたりしないから。嫌だと思えばすぐ逃げられる」



私の返事を待つことなく、再び聞こえてくる囁き声。