それでも君を

黙って受け取り、表示を確認する彼。



「んー…採血いるかなぁ…」



椅子に座ったままパソコンへと近づき、カルテを立ち上げた。



けれど、その手は動かないままである。



「…なんて書けばいいんだよ?」



今日の颯くんは心の声が漏れやすい日のようだ。



あんな場面、滅多に遭遇するものではない。



私が遭遇した立場であっても、カルテになんて記録すべきか困り果てるだろう。