それでも君を

「体がダルい以外に今なにか症状はあるか?」



さっきは眩暈がしたが、今は大丈夫そうだ。



「ううん。特には」



私の返事を聞いて少し安心した様子にみえる。



私にはそう見えたけれど、彼の頭の中は色々と忙しそうだ。


 
「水沢いた方がいいか…?」



そう呟き、流れ作業のように私に体温計を差し出しながら、電話をかけ始める。



差し出されたそれを黙って受け取り、脇に挟む。



元々体調が悪いことは朝のうちに連絡してあって、夕方に診てもらう予定だった。



それに加えてさっき抱き上げた時に、なんらかの異常を感知したのだろう。