それでも君を

「ちょっとそのまま待っててね~」



真ちゃんが反対側を持ち上げて自分の耳へと装着する。



チェストピースを握りしめている私の手に彼の手が重なった。



「大丈夫そう?位置変えれる?」



真ちゃんの目が心配そうにチラッとこちらを見る。



指示に従い、あてる位置を変更すると、小さい子どもに向けるような満面の笑みで褒めてくれた。



「そうそう!うん!いいね!」



くしゃくしゃっと頭をなでられる。



「出来たじゃん!よく頑張りました~!」



本当にできた。



何かを向けられるのが怖いだけで、自分でする分には今のところ大丈夫らしい。