それでも君を

自分で言い出したくせに、ドキマギしている真ちゃんへと聴診器をあてる。



本当に恥ずかしいのだろう。



少し早い心音が耳に届いた。



「…頻脈ですね」



「うっ、それは言わないでおいてよ。…けど、診察はできるみたいだね」



目の前の真ちゃんが腕を組んで考え込む。



「…じゃあ、えっとこれは耳から外して、チェストピースだけ持ってて。で、これ、自分にあてれる?」



それならできるかも。



自分の手の中にあるそれを自分へと向ける。



チェストピースが肌に触れても、息が苦しくなったりはしなかった。