それでも君を

「ん、見せて」



自分で確認することなく、そのまま颯くんに手渡す。



表示を確認して、記録に残しているようだ。



「じゃあ次。聴診してみよう」



「はぁい」



嫌だけど、さすがにもう聴診くらい我慢できる。



今までの私ならそうだった。



颯くんが持つ聴診器がこちらへと近づいてくるその直前まで、なんともなかった。



それなのに。