それでも君を

あれから2日経ち、めでたく血液の中にも菌がいることが判明した私は、相変わらずの体調のまま入院中だ。



解熱剤が効いて下がったかと思えば、また震えがきて熱が上がるの繰り返しで、もうずっと散々である。



「梨央、おはよう。今日から薬変えるからね」



「んっ…おはよ」



昨日の夜にそんな話聞いたような気もする。



原因菌が確定したから薬変えるとかなんとか。



「早速入れたいから、さっと診察するよ」



えっ、もうやるの?



まだ7時なのに…



「うーん、まだやりたくない」



少しごねてみたものの、水沢先生ならまだしも今日のお相手は颯くんだ。



「はい、ちょっと失礼」



何事もなかったかのように体温計を挟まれる。



…ですよね。