それでも君を

「ん?もういらない?」



私が口をつけないのを汲み取って、颯くんがお世話をしてくれる。



「梨央さ、熱測ってみよっか」



水を片付けた颯くんが体温計をこちらに差し出していた。



「できそう?」



いつになく優しく慎重に接してくれている気がする。



頷いて受け取り、脇に挟んだ。 



それをみてタブレットに何かを打ち込む颯くん。



あっという間に計測が終わり、体温計から音が鳴り響く。