それでも君を

そうなんだ…



きちんと説明してくれるのはありがたい。



だけど、針を刺すまでの時間が長ければ長いほど…



「じゃあ、いきます」



「ま、待って、、」



普段以上に怖くなってしまうのだ。



「怖いね…。一瞬だけ、一瞬だけなので、頑張ってみましょう」



水沢先生が励ましてくれるけれど…



「でもっ、、」










「そこまで頑張れたら後ちょっとじゃん」




突然入り口付近から聞こえた声に、張り詰めていた心がふっと緩む。



「そ、うくぅ~~ん」



「何て声出してんだよ」