それでも君を

「ねぇ、なに、するの?」



不安になって水沢先生に尋ねる。



「採血です…あ〜嫌だよねぇ、ごめんね。
その気持ちは痛いほどよく分かります…。
けれど…熱が高いので、2箇所、別の場所から採血させてもらいますね…。
身体辛いのに申し訳ないのですが、、、頑張りましょう」



待って、それって2回も針刺すの!?



ヤダヤダッ…、



もう泣きたくなってきた…



「…やらないっ」



これが今の私にできる必死の抵抗だ。



「そうしてあげられたらいいのですが、検査しないと原因が分からないまま辛い期間が延びてしまうかもしれません。検査頑張って、解熱剤入れましょう」



どうやら水沢先生も譲れないみたいだ。



「いい。このまま、耐える」



結局頑張らないといけないなら、何を耐えるかくらい自分で選ばせてほしい。



「立川さん…」



先生を困らせているのは分かっている。



けどっ…