それでも君を

トドメを刺すような真ちゃんからの提案にぐんっと心拍数が上がる。



謝罪の言葉を述べよう、そう思っていたのに、出かかった言葉は飲み込まれ、黙ったまま涙を流すことでしかその提案に答えることができなかった。



私が体調を崩しているときに追い詰めるような話をするなんてただ事ではない。



けれど、話を好転させるアイデアなんて咄嗟には浮かばず…



なにも答えない私にそのまま背を向けて、真ちゃんが診察室を後にする。



大切なその人の後ろ姿に、流れる涙を止めることはできなかった。