それでも君を

「…なにそれ、誰からの評価?」



「703号室の山田さん」



ピンポイントな名指しに思わず吹き出してしまった。



「ははっ、ひとりだけじゃん!」



「いいから、いいから。じゃあ1分だけあそこ見つめててみな?」



なにがいいんだ?と思いつつ、言われた通りに指差された先に飾られたポスターを眺めてみる。



可愛いポスターだなーと気を取られるなんてことはもちろんなく…