それでも君を

近くで低い声が聴こえたかと思うと同時に、おでこに手のひらがあてられる。



マッキーの動きがナチュラルすぎて、拒む隙すらなかった。



「熱あるな。測ってみて?」



診察に向けて段々と優しくなる口調がどこか颯くんを思わせる。



差し出された体温計を黙って受け取って脇に挟んだ。



その間にパソコンを立ち上げ、診察の準備を始めるマッキー。



「お前のカルテ、見るぞ?」



「…どうぞ」