それでも君を

電子音が鳴り響き、計測が終わったことを告げる。



取り出して表示を見ると37.7℃。



横からのぞき込んだ水沢先生が、少し下がりましたねと笑顔をくれた。



「この調子で聴診もどうですか?まだ僕じゃ嫌かな?」



優しくていい先生だと思う。



けど、、



踏み切れない。



「ちょっとハードル上げすぎちゃいましたかね」



私から返事がないことをそう解釈したらしい水沢先生。



「あ、じゃあ立川さんが自分で聴いてみるのはどうですか?」




あーなるほど、私がね。



って、はい???



何言ってんの!?