「立川先生、この子担当してくれる?」



突然上級医から渡された資料に視線を落とすと“15歳、女性”との記載が目に入った。



若い子なのに…



「年齢が近い同性の先生がいいかなと思ってね。」



黙って資料を見つめる私に、抜擢された理由が伝えられる。



なるほど。



その条件に当てはまるとなると、確かに私に声がかかるのは避けられない。