それでも君を

「へ?どういうこと?」



私はなんとなく颯くんの言いたいことがわかったが、思考回路が私たちとは違う森谷先生には伝わらなかったらしい。



「熱が高くても、痛いところがあっても言わないで隠す奴が近くにいるから、必然的にこっちが見破るスキルを身に付けないといけなかったってこと」



なんともわかりやすい説明だ。



「ふむふむ。じゃあ颯がスゴいのは梨央ちゃんのお陰だ!」



それを“お陰”と捉える森谷先生、さすがのポジティブである。



そんな森谷先生を観察するように見ながら、颯くんが口を開く。