それでも君を

「…ま、8度ってところか」



うっ、颯くん、まだ計ってすらいないのになんでっ…!



「そ、そんな高くないし」



「じゃあ計ってみな?」



ほい、と体温計を手渡される。



受け取ったはいいものの、実際計って高かったら、と思うとなかなか挟む勇気が出ない。



「…高くても明日退院するからね?」



さりげなく牽制球を投げる。



「それは梨央が決めることじゃない」



牽制球はあっさりとかわされ、おまけにきっぱりとノーを突きつけられてしまった。



けれど、ここで退くような私ではない。