それでも君を

隠す気もなく、言われるがまま手渡した。



「高いね」



表示を確認し、表情を変えることなく、真ちゃんがつぶやく。



「血培用に、採血…?」



なにか言われる前にこちらから牽制しておこう。



そう思って、嫌な気持ちも込めて訊ねてみる。



「嫌そうな顔」



と真ちゃんがふっと笑う。



「大丈夫、しないよ」



ん?



…そっか、しないんだ。



よかった、けど、なんでだろ…?