それでも君を

どのくらい寝たのだろう?



そう思って、ようやくうっすらと目を開ける。



時計を探そうと首を動かすと、ベッドサイドに座る人影が瞳の端に映った。



「起きた?」



そんな声掛けと共にパタンと本が閉じられる音がする。



「真ちゃん…」



名前を呼ぶと真ちゃんからほっとしたような笑顔がこぼれた。