それでも君を

「おっけー♪麻酔終わり!あとはちょこっと切るだけだよ!」



「はぁ、はぁ…」



騒いだのと、力を振り絞って耐えたお陰で息が切れている。



なんにも言えずに、颯くんにぐったりと寄りかかった。



「お疲れー。偉かったじゃん」



寄りかかる私の背中をトントンと優しくあやし、颯くんがフォローを入れてくれる。



「うんうん♪もうここからは痛くないからねっ!たぶん!」



こんなに痛かったのに、たぶんじゃ困るよ…



「梨央、熱上がってきてる。一旦ここで休みな?」