やだやだを繰り返してみたものの、体力も続かず、結局病棟に連れてこられるハメに。



病室のベッドに横になっても悲しい気持ちは治らない。



その上、ただただダルい身体。




「梨央?おーい、いつまで拗ねてんの?」



そう言って颯くんが顔をのぞき込んでくるけれど、それもまた嫌で布団を頭の上まで被る。



「苦しくなるから出ておいで」



颯くんのそんな声が聞こえるけれど、今は素直に従える気分じゃない。



「やだ。ほっといて」



「そんな訳にはいかないな。点滴したいし。それと紹介したい人も」



紹介、したい人?



だれ?



点滴されるのは嫌だけど、“紹介したい人”への興味に負けて、布団から顔を半分だけ出す。