それでも君を

思わず漏れた本音。



ただの風邪だと分かってはいても、やはり心配なものである。



もしかして、私が熱を出す度に、真ちゃんはこんな気持ちになっていたのだろうか…



そう思ったら、昨日リビングで寝落ちしてしまったことが物凄く申し訳なく思えてきた…



ごめん、真ちゃん…



「ほら、受け取って」



自分の世界に入り込んでいた私を、真ちゃんの声がぐいっと現実へ引き戻す。