それでも君を

「わかればよし。さぁ梨央、チューブ入れるから力抜くよー」



「…!むりだよっ、できない!」



「大丈夫、できる。深呼吸してみな?」



真ちゃんが背中を擦りながら、一緒に深呼吸してくれる。



私のために気持ちを切り替え、サポートしてくれているのだ。



息を吐いたと同時に何かが自分の身体の中に入った感覚があった。



颯くんによってサクッとチューブが挿入されたらしい。



「入ったよ。じゃあ次液入れるからね」



颯くんの手技はほんと素早い。



「んんっ…!」



「よし、終わりー。ほら、頑張れたじゃん」



颯くんがこちらを覗き込んでようやく笑顔をくれた。