それでも君を

「ヘモグロビンが少ないってことは全身に酸素が行き渡らないでしょ?だからたくさん酸素を取り入れようとして息が切れるし、心臓もたくさん送り出さなきゃーって速くなるんじゃん」



おお、なるほど。



どこかの授業で習ったよ、と香織。



「そっか。だから心臓バクバクだったんだ…」



「梨央、やっぱ大丈夫じゃないね?頭働いてないんでしょ?」



まぁ、絶好調とは程遠い。



「こんなでも昨日よりはスッキリしてるんだよ。香織の説明聞いたら理解できたし」



ゆっくり落ち着いて考えれば分かることなのに。



思ってる以上に心はいっぱいいっぱいなのかもしれない。



今はとりあえず今日のテストを乗りきることだけ考えよう。



まだ少し言い足りなさそうな香織だったが、先生が入ってきたため、お喋りはやめて席につく。



さ、テストに集中…!