それでも君を

「絶対弄ってますよね?」



なんだかんだ言い合っていたふたりだが、結局真ちゃんがしてくれるらしい。



私的にはどちらにされても、心電図自体が嫌である。



ちょっとごめんね〜、と声を掛けながら、私の身体に電極を貼り付けていく。



「緊張してる?出来るだけリラックスしててほしいんだけど」



うーん、そんなこと言われてもこの状態でリラックスは、なかなか難易度が高い。



「…わかった、頑張ってみる」



「頑張ってリラックスするって難しそうだよね」



クスッと真ちゃんが笑ったことで少し緊張がほぐれた。



「僕は10分くらい部屋から離れるから、目を閉じていたらいいかも。寝ちゃってもいいからね」



「…はーい」



「じゃあ始めるね」