「うーん、、」



「梨央?何やってんの?」



いつものように結愛と教室でお弁当を食べ終え、食後のお薬を取り出したところで、私は机の上のそれとにらめっこを始めた。



そもそも、私がすぐ熱を出すのはこいつを飲むせいじゃないのか?



そんな疑問が頭の中を支配して、なかなか飲むという行為に至らない。



颯くんもいつも言ってるしね。



梨央は感染しやすいんだからーーって。



じゃあ、これ、飲まなければいいんじゃない?



でもなぁ、これは大事なお薬みたいだし、飲まないとまた怒られるのかな?



「うーん。」



そんな考えを巡らせていると、すべてを一刀するような結愛の声が頭上から降り注いできた。



「早く飲みなよ。」