「じゃ、じゃあ見るよ?」



「どうぞ。」



私の返事を聞いて結愛がパソコンの前で姿勢を正す。



一呼吸置いた後、カチッとマウスをクリックした。



「えーっと……あっ!」



こちらを振り向いて結愛が口元を押さえる。



指差された先を見ると、結愛の受験番号がはっきりと画面上に記載されていた。



「っ!やったぁ!おめでとー結愛っ!良かったね!!」



「うぅ~ありがとぉ~!」



結愛も不安だったんだな。



みんな同じ苦しみを抱えて戦ってたんだ。



「梨央も受かってるといいね。病院嫌いの梨央が、まさか医大受けるなんてビックリだけど。」



「ははっ…自分でもそう思うよ。」



本当にそうだ。



人生何が起こるかなんて誰にもわからない。



「だけど応援してる。良いお医者さんになってよね!」



「受かったらね。」



結愛からの言葉が少し照れくさくて、そんな言葉で誤魔化した。