「泣いててもいいから、動くことだけは絶対するなよ?」



私の気持ちを汲んでくれることなく、動くなと釘まで刺されてしまう。



嫌だと言ったところで、当然やめてくれる颯くんではない。



私には頑張って検査を受ける道しか残されていないようだ。



「じゃあ、入れるよ。ちょっと我慢なー。」



「無理っ!!ゴホゴホッ痛いっ!!」



叫んだところで、容赦なく突っ込まれるそれ。



「頑張れ、もう終わる。よし、オッケー。お疲れさまでした。」



無事地獄の数秒が終わる。



「もう、なんも、やらないからっ!」



思い返せばもう、昨日からずっと散々だ。