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そんな2年目のある夜…。

ある事件の捜査を終えた難波さんが、
普段見せない険しい顔で事務所に帰ってきた。

「おかえりなさい…って、難波さん?
顔色悪いですよ、大丈夫ですか?」

「あぁ…。
すまないがコーヒーを入れてくれないか?」

どんな事件があっても、大抵は落ち着いた態度だったのに…この日はやけに様子がおかしかった。


コーヒーを淹れながら横目で彼を見ると、
ソファに腰掛け頭を抱えていて、絵に描いたような悩みぶりだ…。

「難波さん、コーヒーどうぞ。」
「あぁ、ありがとう。」

テーブルにコーヒーを置いた私は、
出逢った頃の逆バージョンのようにソファに座る難波さんの正面に屈んだ。