そんなこんなで、にぎやかな南祭は無事に終わりをとげた。


「宮本!」

笑顔でこっちへやってきた瀬戸内くん。

「お疲れ様!」

うん。そんなキラキラした目で言わなくても...


「瀬戸内くんも。お疲れ様。大人気だったよね!」

「おう!」

しばらくの間、雑談していると瀬戸内くんのケータイが音をたてた。


「あ、ちょっと待って!.....もしもし。俺だけど.........は?おい!それどういう...」


だんだんと瀬戸内くんの顔が険しくなってくる。


「.........あぁ。分かった。すぐ行く。」


そう言って電話を切った瀬戸内くんの表情は、さっきとは全く違う、真剣な表情をしていた。



「...悪い、宮本。急用が出来て、すぐ行かねーといけなくなった。また明日な。」


辛そうに言葉を絞り出す瀬戸内くんに何も言えなくなった。


「分かった。また明日。」


少し心配だったけど、聞いて欲しくなさそうにしてたから、何も言えなかった


何かあったんだと思う。


私には言えないことかな?



.......って何気にしてんの?自分!


人には言いたくないこともあるよ!うん!そーだよ!



.....大丈夫かな??かなり焦ってたけど...


その日は瀬戸内くんのことを考えながら帰路についた