『いらっしゃいませー!』

私たちのクラスは開始早々大繁盛だった。

その中でもダントツで目立ってたのは
「いらっしゃいませ」


.......うん。かっこよすぎでしょ。

やっぱり瀬戸内くんだった。

それにしても、さっきから男の人もたくさん来ている。


ん?なんで.....あ、そうか!クラスの女子目当てか!

誰だろう...濱本さんかな?学年一かわいいって噂だし!


「桜奈ちゃーん!次よろしくー!」
「はぁーい!」


私は待っている男の人に声をかけた。

「お客様。大変お待たせいたしました。こちらへどうぞ。」


ぎこちないながら、なるべく笑顔で言う。

するとカァーーっと顔を赤くして、ばっと目をそらされた。


.....うん。濱本さんじゃなくてごめんなさい。


「こちらへどうぞ。」


未だに顔の赤い男の人。.....も、もしかして!


「あ、あの!風邪ですか?大丈夫ですか?」


もしかしてすごい熱なのかも!


「あ、あいえ!大丈夫ですー!」


急に逃げていくお客さん。あーあ、そんなにすごい熱なら来なかったらよかったのに