「ねえ、心寧今日も地味だね。」




「夢愛わかりきった悲しい事実をわざわざ言わないで。」




「ほんとに社長も社長だよねー。もうちょっとかわいく変装させればいいのに。




よっぽどばれるんが嫌かモテるのが嫌か。」




「いや前者でしょ。私モテないし。」




「心寧はこれだから、はあー。」




なんかあきれられたけどよくわかんないから放置しとこ。




でも私も好きでこんな姿やってるわけじゃないよ?




ほんとはちょっとくらいおしゃれしたいけど仕事のことを考えたら我慢するしかないし。




「キャャャャャャー!!!!」




私たちがしゃべっているといきなり廊下から学校中に響きわたってるんじゃないか




と思うほど大きな歓声が聞こえてきた。




「また始まった。」




こんなのもう日常茶飯事。




驚くほど慣れてる自分も嫌だけど。




「「「王子様の登場よ!!」」」




「「「廉様~!!」」」




「「「「れんく~ん!!!!」」」」




王子さまってどこかの国の人じゃないんだから。




てか様つける分際じゃなくない?