俺は渡瀬廉。




俳優。




「きゃー廉様!!!」




「「廉くんー!!!!!」」




「「「「「「きゃー!!!!!!!!!」」」」




自分で言うのもあれだけど俺は大人気俳優だ。




自覚してるけどな。




今だってドラマに向かうだけでこんなにファンが集まってる。




まっ俺を見て惚れねぇやつはいねえけどな。




俺が微笑むとみんないちころだ。




別にモテたいわけじゃねえけど仕事柄仕方ない。




なにがきゃーだと思うけど顔に出すわけにもいかねぇ。




まあ、俳優も大変だ。




「廉おつかれ。」




「よっ瞬。」




なんとかファンをのけてスタジオに入ると親友の瞬が先に来ていた。




「廉は大変だね。」




「うるせぇ。」




お前もそんな変わんねえだろ。




瞬はこの間彼氏にしたいランキングで2位を取った男。




一位はまあ俺だけどな。




俺と瞬でイケメンシンメと呼ばれている。




「きゃー廉くん!!おはよう。」




「おはよう。」




俺が瞬と話していると女優の人たちがきた。




なにがきゃーだ。




「やっぱかっこいいわねー!!」




「彼氏にするなら断然廉くんでしょ!!!」




「うるせぇ。」




向こうで聞こえるようにしゃべっている女性陣を見てボソッとつぶやいた。




「こらこら廉。素がでてる。」




「チッ。」




あいつらまじうぜぇ。




さっきだって挨拶しただけなのに騒ぎやがる。