いつだってそうだ、周りの目ばかりを気にする僕の変化に彩夏はいち早く気づいてその手を伸ばしてくれる。

そして僕はいつもその手を掴んでしまうんだ。

ふと彩夏を見る

水泳部だとは思えないほどに白い肌に少し色素の抜けた髪の毛は太陽にあたるとキラキラと輝き彼女の本来の美しさに磨きをかける。

まるで彼女は女神のようだ。

きっと彼女、彩夏を女神か何かと重ねてしまうことがあるのは僕以外にもいるはずだ。

いつからか考えてしまうことがある。

彩夏は本当は同じく顔の整っている涼のことが好きでそれでも幼なじみの僕を
「ひとりぼっち」にさせないために気を使ってくれているのではないかと。