「航、お疲れ。」

悠人先生の労いの言葉も…………

冷たい四人の先輩と咲の視線を浴びると

緊張がマックスになる。

一番末席に腰を下ろすも………

気分は被告人席だ。

これから始まる裁判は………

検事ばかりの中に、弁護士すら付けてもらえないで

裁判に挑むようなものだ。

「ちょっと、どういうこと!!」

「あんた達、付き合ってるんじゃないの?!」

「公表したってことは、結婚も視野に入れてのつき合いでしょう?!
どうしてラブラブの海晴が、あんなに激やせしてるの!」

そう。

あの日、別れてから彼女は普通に戻った。

少なくとも、仕事をしている彼女に変化は見えない。

なのに、これ程みんなが集まって批難するのには……訳がある。

見た目がスゴく変わったのだ。

とにかく痩せた。

たぶん、食べてもないだろうし

寝てもいないんだ。

四人の先輩が怒るのも無理はない。

………………けど、別れてしまった今

どうしようもないのだ。