笑顔で手を振りながら先生は店から出ていってしまった。


「ね...雪菜ちゃんそのままでいいの」


「...何がですか」
マスターに聞かれた事は何となくわかってだけどわざと、とぼける。





「とぼけないで、あの人前に話してた好きな人じゃないの?気もち伝えないの?また後輩するよ」




「でも...」




「でもじゃない、早く告白しな、あの時告白出来ないで後悔したんでしょ...」
言葉は少しキツイかもだけど優しい声でそう言うマスターに背中を押され私は忙しで店の外へと出た。



左右をキョロキョロと見渡す。
すると、駅方面に向かっている先生を見つけることが出来た。



走れば間に合うかな...そう思った私は先生の方へ向かって走り始めた。