流されて付き合ってみたら意外と俺様でした



「じゃあ、今からちゅーする」

「(笑)それはそれでなんか恥ずかしいね」

「どっちだよ(笑)」

幸太は香澄を抱き締め畳の上でごろごろと回りながら軽いキスを首筋、頬、おでこ、目、鼻先とあらゆるところにしていき
最後はぎゅーっと抱かれ唇に……

「あっ、夕食の時間言わないと」

「ちぇっ、ムードねえな」

「ねっ、ここに行こうよ、紅葉狩り、車でいけるし」

「紅葉狩って何が楽しいのか」

「幸、マジで言ってる?」

「ばーか、わかってるよ只景色だけ見て楽しいのかってこと、女は綺麗~で満足だからな」

「綺麗なのいいじゃない~ここね、遊覧船に乗りながら景色見れるの、よし、行こう」

香澄は起き上がって幸の手を引っ張って起こす

「わかったよ、その代わり帰ってきたら覚悟しとけよな」

「足のリハビリで来てるって目的を忘れてないよね」

「だからその俺を連れ出すんだろ、今日は一緒に風呂入ってもらうからな」

「えー、大きなお風呂がいいな」

「駄目」

「しょうがないなー、わかったよ」

「マジで?」

「はいはい、行くよ」

二人は香澄の運転する車で紅葉を見に行った
遊覧船に30分乗りながら左右の素晴らしい景色を眺めた

「ねー、幸、綺麗だよね」

「か、香澄、俺ヤバい船弱いかも」

「えーー」

香澄は幸太の背中をさすった
なんとか30分堪えて船をおりた

「大丈夫?」

「……気持ち悪い……」

「お水買ってくるよ、ここで待ってて」

「ん」

香澄は少し離れた自販機に行く

まさか、幸が船に弱いとは、船酔いってつらいって聞くよね

香澄は水を買って帰ると幸太は空を眺めていた

香澄は立ちどまった
幸の横顔……綺麗……
紅葉をバックに香澄は思わず携帯をポケットから取り出して写真を撮る

カシャ

幸太は気づいて香澄のほうをむく

「こら、何撮ってんだよ(笑)」

幸太は笑顔で香澄をむかえた

香澄から水を受け取った幸太はゴクゴクと飲み、香澄に渡した

「幸があまりにも景色と合って綺麗だったからつい撮っちゃった」

香澄は携帯のカメラを見る

「見て、モデルみたい、格好いいよね」

「モデルだっつーの(笑)」

「あっ、そうだった……気分どう?」

「うん、船降りたらだいぶいいよ」

「ごめんね、幸が船に弱いとは思わなくて」

「いや、俺も自分でびっくりしたよ、修学旅行でフェリーは平気だったしな、釣りはしたことないけど……」

「体調が悪いからかな」

「いやー捻挫とは関係ないだろ、ゆっくり揺れたのが駄目だったんだろうな」

「吐きそう?」

「吐きそうなら話せてないはず、大丈夫だよ」

「よかった」

「カメラ構えろよ、二人で撮ろうぜ」

「あっ、うん!」

香澄は二人のツーショットと景色を撮っていく
二人は幸太の回復を待って旅館に戻った

「明日はお土産買おうね~」

幸太は畳に横になった

「疲れた?」

「大丈夫」

「足みていい?」

「嫌だよ」

香澄はサポーターを外した

「ここ?まだ少し腫れてるかな」

「だから温泉に来たんだろ?塩化物泉がいいっていうから調べたし、俺、先に大浴場で治療してくる」

「じゃあ私も入ってくる」

香澄は大浴場に向かった
着いたときは大浴場じゃないって言ってたのにちゃんと考えてんじゃん

香澄はゆっくりと温泉につかった

香澄は旅館の浴衣に着替えて部屋にご機嫌で戻る

「遅せーよ、香澄」

「えっ?」

「何時間入るつもりだよ」

香澄は時計を見る

「一時間半だねー」

「長げーよ」

「女子はそんなものよ、私家でも半身浴で音楽聞きながら一時間入るよ」

「信じられねー」

「まだご飯きてないからいいじゃん、温泉気持ち良かったね」

「やべー香澄のペースにはまってるし、お前飯食ったら寝かせねーからな」

「やだー、寝ないと肌荒れするし、運転するし、寄り添って寝ようね」

「寄り添って?……うん、まあそれはいいけど……」

「失礼します」

料理が運ばれてきた
香澄は荷物を片付けて幸太に湿布をはってサポーターをつけてあげた

「足が痛いんだから無理しないでね」

「わかった、食事にしよう」

「わーい!」

「じゃあ、乾杯~」

「いただきまーす、美味しい、こんな贅沢していいのかなー」

「バイトしてるんだからいいじゃん、またいつ旅行いけるかわかんないし」

「そだね、一年記念ってことでいいか、これも美味しい」

「大きな口開けて食えよ(笑)」

「はーい」

二人は食事をペロリとたいらげ片付けてもらい布団も敷いてもらった

「後は寝るだけだな」

「ちょっと休憩ね、おなか苦しい(笑)」

「少しだけだぞ」

「あっ、あたし化粧してないや、久々に幸にスッピン見せてるかも、変じゃない?」

「全然変わらないよ、撮影の時だけ少しメイクが濃いだけで、素顔が可愛いし」

「よかった」