「ほら」


そう言って私はある方向に指を指した。


「あ〜」


私が指を指した先には、クラスの男子と歩いている神崎君がいた。


スポーツバッグを肩にかけ、いかにもサッカー部らしい爽やかオーラを発していた。


サッカー部が皆爽やかって訳じゃないけど…



「あ゙〜!かっこいー…朝から見れるなんて〜幸せー」


一気に美月の顔が緩んだ。


「ぷっ」


あ、やべ


「笑った?」


「え?いやー…まぁ…」


「だって仕方ないじゃーん!登校姿が見れたんだよ?!」


「うん。そうだよね。かわいいなーと思ったんだよ」


「まぁ?恋する乙女だしぃ?」


すぐ調子に乗る


「言っとけ」