「うん、俺この街の出身じゃないんだ」 「へー…遠いとこから来たんですか?」 「うーんまぁそうかな」 優斗は微妙な解答を返した。 「寮には入らなかったんですか?」 「うん、共同とか俺無理だからね」 「へー…」 「あ、さっきから思ってたんだけど…ケータイ鳴ってるよ?」 「え?」 美優は肩に掛けていたかばんに目を向けた。 .