今度は先生に見つからずに校舎の外へ出ることができた。 時刻は……9:36 美優の携帯電話にはさっきから自宅からの着信があるのだが、かばんの底にあるため、着信音は美優には届いていない。 「では、私はここで…」 美優は当たり前のように優斗に別れを告げたのだが… 「え、送るよ?」 「は?」 予想もしなかった優斗の言葉に美優は驚いた。 .