美優はいつの間に、荷物を手に取り教室を飛び出していた。
―バタバタバタ
なんなの?
おかしいって!
笑顔が見たいって、もっと見たいって?!
なに?キモいから〜!
あれ…?
ふと、足が止まる。
私…教室出た?
いつの間に…?
荷物も持ってるし
無意識とか……重傷でしょ
「あーぁ」
私なにやってんだろ…
昇降口まで走ってきた美優は、頭を抱え、その場にしゃがみ込んだ。
外からは部活をしている人達の声。
「はぁー…」
ため息がこぼれる。
「帰ろ…」
そう思い、立ち上がった。
すると…
「あれっ?!」
かばんに付けていたキーホルダーがない。
よく見ると、
トップのキャラクターのマスコット部分がなかった。
チェーンだけがかばんに残っていた。
切れてる
どっかで落とした?
あー最悪スギ…
靴箱へと一度向けた足を、反対側へと戻した。
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