華side


あれから誠太に家に送ってもらって、夜に街に月華として繰り出した。


聞き込みを何時間もして、チンピラを潰して。でも情報は全くと言っていいほど集まらなかった。


日中は“宮野 華” 夜は“月華” ほんとうの宮野 花夜としての私が分からなくなりそうだった。


いつ橋本が仕掛けてくるかの恐怖、何も掴めないことへの苛立ち。2週間経つごろにはずっとイライラしているようになった。


白蘭の倉庫に行っても黙っていることが多くなった


みんなは私がおかしいことに気づいているけど何も言わない。私が言うまで待っていてくれているんだろう。