––だから、だから今だけはここにいさせて。


その言葉は、誠太に遮られた。


言わなくて良かったかも知れない。


言ってしまえば、ナニカが変わってしまっていたかも知れないのだ。


『誠太、帰ろ。送って?』


そう無理矢理つくった笑顔で言った。


そのあとはずっと無言でいた。


なにも言えなかった。


誠太に信用されていないことぐらい、分かっていた
でもやっぱり直接言われるのは辛い。


ただ誠太の荒い運転のバイクに乗って、溢れ落ちる涙を乾かしていった。