バーン!


勢いよくドアを開けると、私服の亜蓮がいた。
黒いスキニーに白いシャツを羽織った亜蓮は、雰囲気が違って見えて、どきっとした。


『今日土曜日だよ!?』


「んなの知ってる。 行くぞ。」


よくわからないまま車に押し込まれる。
てか思ったんだけど『この車は誰のなの?』


「あ? この車は先代のお下がりだ。 先代が車を買い替える時にいらないってくれたんだ。」


へー。自分から聞いたのにもうどうでもいい。
その会話を最後に倉庫に着くまで二人とも無言だった。