誰にもいじめられませんようにと祈りながら、教室の自分の席に座った。



幸い、このクラスの女子達には見られてないみたい。


それだけでもかなり安心。



「光凛！どういうこと、さっきの！？桐ヶ谷くんにお弁当作っているの！？」



ビクッ




愛依が教室に入ってくるなり、大きな声で言って来た。




声大きいよ！




「め、愛依。そのことはちゃんと話すから、少し声抑えて」



焦ると怪しいと思って、愛依を冷静に制した。




女子の鋭い視線が、突き刺さる。




うぅ。



確実に睨まれている。




「ご、ごめんね。でも、ビックリしちゃって。光凛、いつの間に桐ヶ谷くんと仲良くなったの！？」




また声大きくなっているよ。



周りの視線を気にしてよぉ……。




た、確かに驚くのも分かるよ？



でも、もう少し場所を考えて欲しい。




「な、仲良くなったわけじゃないよ。な、なんて言うか、流れ？で、作ることになったっていうか……」




まさか見返すために作ることになったなんて言えない。