そんな素振り、一度も見せなかったからビックリしちゃったかな?



「そっか。じゃあ、本当にずっと一緒なんだな」



「うん。そうだよ!」



桐ヶ谷くんの頭を撫でる手が、少し震えているみたいだった。
それくらい嬉しく思ってくれているってことなのかな。



ねぇ、桐ヶ谷くん。




「あ、そういえば愛依と成瀬くん去年結婚したよ!」



ずっと光の影に隠れていた私を拾ってくれてありがとう。



「マジ!?まぁ、あいつら結構お似合いだしな」



誰の光にもならないような私なんて、もういらないって思っていたの。
でもね、あの日。太陽が私を拾ってくれた。



「うん!それに子どもも産まれるみたい」



その太陽はたくさんの色を私にくれた。
私に色を塗ってくれたんだよ。




「マジか。すげぇな。じゃあ、俺らもする?結婚」



名前の通り、私の誰かの光になりたいっていう願いを叶えてくれたんだよ。



「そ、そういう大事なこと軽く言わないで!」



なんて、そう言ったら貴方は笑うかな。
でもね、私はそう思っているんだ。



「悪い悪い。でも、結婚は本気。俺と、結婚して欲しい」



貴方が私を見つけてくれたから、生きて来られたんだよ。



「よろしく、お願いします……」



だから、この気持ちだけは変わらない。
いくつになってもずっと。



「叶斗。大好き」



「俺も、光凛が大好き」



私という影を拾った太陽は、不良だけど可愛くてカッコイイ私だけの特別な人でした。