_____ガチャ


「あー!れーちゃん!」

満が騒ぐ。

「なんか俺らの連絡先知らへんから聞きに来たんやってー」


そう言う陽斗に皆は携帯を出し番号を教えあった。


「今心華は居ないから俺らが教えとく。」
「ありがとう、楓」


やっぱり麗華の笑顔は人を魅力する。
麗華は自室に帰ろーとする中先程の手紙が頭に過ぎる。
楓は麗華を呼び止めた。
そして話を始める。


「呼び止めて悪い。
ちょっと話があって…」
「…?何か言いにくそうだね」
「楓が言いづらいなら僕が言いましょうか?」

そういう優に楓は一言「頼む」といった。

「麗華、僕達先程あちらの世界から手紙が届きました。」

そう言いながら黒の封筒を見せる。
その封筒を見て息を呑む麗華。
それもそうだ、先程自分にも届いていたのだから。

「手紙の内容は、もうすぐ姫の覚醒が始まる、と書かれていました。」
「姫?」
「僕ら吸血鬼の家系図は知ってますか?」
「えっと、確か女王が全ての吸血鬼の産みの親で1度の妊娠に20人を産み同じ誕生日の者同士が婚約者となり子を増やしていく。
そして同じ誕生日に生まれたものから左胸に痣のある女が姫となる。」

そう、吸血鬼は全員血が繋がってると言っても過言ではない。
吸血鬼の世界は身内だとしても何も気にせず結婚し、子供を作ることができる。