そこまで理由がわかってしまうからこそ、頭の中も胸の中も、いろんなことでいっぱいになる。 ずるい。 嫌い。 大嫌い。 とにかくそればかりを頭の中で繰り返しても、結局は奥底に隠してきた"好き"って気持ちが浮かび上がる。 厄介だ。 だから、颯太なんか大嫌いなのに。 どこかふわふわした変な気持ちのまま、私は自分の部屋に戻った。