あーもう、好きだ。颯太が好き。
颯太とのわだかまりが解けてからというもの、心の奥底でどこか抑えていた気持ちが素直にあふれてしまう。
「本当は……行きたい。けど。ちょっと怖い」
「ん。大丈夫。俺がいる」
シンプルな言葉。でも、すごく安心する。
「一緒に行こう、茜ちゃん!胡桃もついてるから!」
「えー、じゃあ僕も行こうかな」
「なんで薫まで来んだよ」
「いーじゃん。颯太だって男1人じゃ寂しいでしょ?」
「……別に」
それに続いて一緒に行くと言ってくれた胡桃と須藤くんの存在もすごく心強くて。
「ありがとう、みんな。花火、すっごく楽しみ」
思わず自然に笑みがこぼれて、そのあとはみんなでさっそく浴衣を見に行った。



