ロスト・ラブ



「なに?」


それがあまりにも気になってしまって、思わず再び顔を上げた。

……のに、私と目があった瞬間にふいっと視線をそらされる。


「別に」


返事は、たったそれだけ。

やっぱり、今日はやたらと違和感がある。


「颯太、隠すの下手になった?」


ふと、そんな颯太の隣から須藤くんが変なことを問いかけた。


「は?」

「いやだって。なんか変でしょ、明らかに」


須藤くんの言ってる意味はよくわからない。

けど、今日の颯太に違和感があるという意味なら、それは私も同意見だ。


「……薫、だからお前余計なことを」

「颯太はさ、自分が実はすごく不器用なんだってこと、ちゃんと自覚したほうがいいよ」


いつもにこにこしている須藤くんが、珍しく真剣な顔をしてそう言う。

それにはさすがの颯太も言い返そうとはしなかったけど、なんだかムスッとしていた。